フルマラソンで3時間を切る。それはランナーにとって大きな到達点です。
サブ3は決して簡単な目標ではありませんが、走力に合ったトレーニングとレース戦略を積み重ねれば、手の届く可能性のある記録です。
今回は、サブ3達成に必要な走力の目安やトレーニング、レース戦略、道具の選び方まで、サブ3を狙うためのロードマップを解説します。
目次
「サブ3」とは?
フルマラソン(42.195km)を3時間以内で完走することを「サブ3」と呼びます。
例えば、東京マラソンの過去5年のデータを見ると、完走者の中でサブ3を達成したランナーは以下の通りです。
男性: 完走者の約6%前後
女性: 完走者の約1.4〜1.5%
完走者の20人に1人程度と言われています。
まさにエリートランナーの証ともいえる記録です。
サブ3達成の目安は「月間300km」
サブ3を最低限の練習(例えば月間100km程度)で達成したランナーの事例を目にすることもあるでしょう。
ただ、それはあくまで例外だと考えてください。多くのランナーにとって“憧れ”でもあるサブ3を達成するには、月間300km前後を走るくらいの覚悟と取り組みが必要だと思います。
練習量の目安
週間:約75km
月間:約300km
目標がサブ4からサブ3に変わっても大事なことは変わらず、長い距離を走る練習を地道に積み重ねることです。
また多くのランナーは
サブ3.5 → サブ3
という段階を踏み、2〜3年ほどかけてタイムを縮めていくケースが一般的です。
VDOTで知る「サブ3に必要な走力」
ランニング能力を数値化する指標として知られるのが「VDOT」です。
サブ3を狙う場合の目安は VDOT53〜54です。
このレベルの走力があると、例えば次のようなタイムが見えてきます。
10km:38分59秒
ハーフ:1時間26分18秒
こうした記録が出始めると、サブ3は現実的な目標になります。
レース当日の鉄則:前半で「貯金」を作らない
サブ3を狙うには、サブ4と同様に前半に貯金を作ろうとしないことです。
理想のペース
例えば、サブ3の平均ペースは1kmあたり約4分15秒です。
前半:1:29:20〜1:30:40
前半は余裕を持って入ることを意識してください。
「後半、まだ上げられそう」と思えるくらいの余裕がある感覚がちょうど良いです。
ハーフの時点で、「後半をどれくらいのタイムで走れば目標を達成できるか」を計算できるのが理想です。
そのうえで、ペースアップする際は一気に上げすぎないようにしてください。例えば1kmあたり10秒上げてしまうと、乳酸閾値を超えて一気に失速するリスクがあります。心拍数の推移を確認するなどして、慎重にペースを上げていきましょう。本当の勝負は35km以降です。
後半:1時間29分台
余裕があるからといって1kmあたり10秒以上ペースアップすると、乳酸閾値を超えて一気に失速することもあります。ペースを上げるなら、1kmあたり5秒刻みで慎重に上げてください。
勝負は30km以降、あるいはラスト数km。
ペース早見表
目標タイムをクリアするための理想のペース配分のイメージはこちらです。

サブ3を支える「道具」の選び方

サブ3を狙うランナーにとって、道具選びもパフォーマンスに影響します。
ウェア
上級ランナーほど軽さを重視する傾向があります。
冬のレースでもシングレットなど軽量な装備を選ぶランナーが多く、脚の動かしやすさや体への負担を優先するのが一般的です。
シューズ
カーボンプレート入りシューズを使用するランナーが多く見られます。
高い反発性と推進力によって、高速ペースの維持をサポートします。
サブ3を支える「リカバリー」
サブ3を目指すレベルになると、もちろん走行距離も長くなり、怪我のリスクも高まります。
そこで重要になるのがリカバリー(回復)です。
限られた時間の中では、ランニングの時間を優先することが大切ですが、それと同時に日常的なケアも欠かせません。
特に意識したいのは次の3つです。
・ 睡眠:最も重要な回復手段 。成長ホルモンの分泌を促し、疲労回復を早める
・ストレッチ:お尻やハムストリングのケアを中心にケアし、故障リスクを軽減
・ 入浴:血流を促し疲労回復をサポート
走り込みが増えるほど、練習でけでなく回復の質が結果を左右します。
サブ3達成には「どれだけ走るか」だけではなく、「どれだけ回復できるか」も重要です。
サブ3を目指すランナーへ
サブ3は決して簡単な目標ではありません。しかし、走り込み、回復、レース戦略を積み重ねていけば、到達できる可能性は十分あります。
計画的なトレーニングと準備を続けながら、サブ3の壁に挑戦してみてください。