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ランニングのスランプを乗り越えるには?「立ち止まる勇気」と「未来への計画」

「最近、走っても記録が伸びない」「次のレースが近いのに、気持ちが乗らない…」 
そんな状態に心当たりはありませんか。
練習を重ねているランナーほど、一度は「スランプ」と呼ばれる停滞期に直面します。

今回は、数多くのランナーを見てきた経験をもとに、スランプを乗り越えるための心の持ちようと、今日からできる具体的なアクションについてご紹介します。

スランプは誰にでも訪れるもの

ランニングを続けていると、「走りたくない」と感じる時期が訪れることがあります。 
しかし、これは決して特別なことではありません。 

記録を伸ばすことを楽しみに走っている方にとって、タイムが伸びない状態は、走る意義そのものを見失うような感覚に近いものです。走るのが嫌になる時期があっても、それはあなたが真剣にランニングに取り組んでいる証拠でもあります。 

スランプとは|正体と主な原因

では、ランニングにおけるスランプとは、どのような状態を指すのでしょうか。 
 
精神的な面で言えば、「レースが近づいてもワクワクしない状態」と言えるかもしれません。 
調子が良い時は「自己ベストが出るかもしれない」という前向きな気持ちになりますが、スランプの時は「どうせ走れないだろうな」と、後ろ向きな気持ちになってしまいます。 
このような状態が続くと、練習への意欲も下がり、さらに調子を崩してしまうこともあります。 

スランプの原因は、大きく2

まず一つ目は、「焦りすぎ」です。 

「記録が伸び悩むこと」への不安です。上級者になるほど自己ベストは簡単には更新できません。
実際には、自己ベストは1年に1回、あるいは2〜3年に1回出れば良いというケースも珍しくありません。 
しかし、記録向上に対して時間軸を短く持ちすぎると、数ヶ月タイムが出ないだけで「スランプだ」と焦ってしまいます。 

もう一つは、「体のコンディションの問題」です。

練習はしているのに、同じメニューがどんどんきつくなる場合は、貧血など体の中の問題を疑う必要があります。 
栄養不足や疲労の蓄積によって、パフォーマンスが落ちている可能性もあります。 
 

立ち止まる勇気|回復を早めるためにやってはいけないこと

スランプの時に多くのランナーがやってしまうのが、「無理に練習量を増やすこと」です。焦って急に走行距離を伸ばすと、怪我のリスクが高まるだけでなく、貧血などの根本的な原因に気づくのを遅らせてしまいます。 
 
また、「なんでタイムが出ないんだ」と自分を責めたり、無理に大会の予定を詰め込んだりするのもおすすめできません。大会を増やしたからといって、すぐに自己ベストが出るわけではありません。 
スランプの時ほど、無理をせず冷静に状況を見つめることが大切です。 

心身のリカバリー|まず整えるべき土台 

・身体面

疲労が原因でスランプになっている場合、まず大切なのは「食事と睡眠」です。 
貧血気味であれば鉄分を意識し、エネルギー源となる糖質もしっかり摂取することが重要です。また、睡眠の質を高めることで、体の回復を促すことができます。 

・精神面

「ランニング人生は長い」という視点を持つことも大切です。マラソンは40代でも50代でも、70代でも楽しめるスポーツです。数十年という長い時間で見れば、今のスランプはほんの一部分に過ぎません。 

練習の切り替え|“頑張り方”を変える

スランプを抜け出すきっかけは、意外とシンプルなことが多いです。 
 タイムが落ちている時は、練習内容を見直してみてください。 
インターバル走などのタイムを意識する練習から一度離れ、LSDのような長い距離をゆっくり走る練習へ切り替えるのも一つの方法です。 
「速く走るために、あえて速さを求めない」。その心身の余裕が、次の成長につながります。 
 
また、経験豊富な人に話を聞くこと」もおすすめです。長く走っている人は、必ずと言っていいほど、記録が出なかった時期を経験しています。 
「自分だけではない」と知ることで、スランプを前向きに受け止められるようになります。 
 
他にも、日本の夏や冬など、気温の影響を考慮することも大切です。 
暑い時期にタイムが落ちるのは自然なことです。環境の影響を理解するだけでも、気持ちは楽になります。 

未来への計画|視点を「次のレース」から外す

スランプを感じた時は、「2〜3年後の計画」を立ててみてください。 
スランプになる原因の多くは、目線が「次のレース」だけに向いてしまっていることにあります。
視野を広げて、「2〜3年後にこうなっていればいいな」と考えることで、今の不調を冷静に受け止めることが大切です。 
短期の結果に一喜一憂しない視点が、スランプ脱出の土台になっていきます。 

スランプへの向き合い方:まずやるべき3つのこと

スランプを感じた時に、まず取り組んでほしいことを3つにまとめました。 
 
・2〜3年後の長期的な計画を立てる 
・食事と睡眠をしっかり取る 
・練習を無理に変化させたり、強度を上げすぎたりしない 

この3つを意識するだけでも、スランプとの向き合い方が変わってきます。 
 

悩んでいるランナーへのメッセージ

今、練習しているのに結果が出ず、もどかしい思いをされているかもしれません。 
しかし、スランプはすべてのランナーが経験するものです。そして、この時期を乗り越えることで、ランナーとしてのレベルは確実に上がります。 
また、この時期は「自分はどういうランナーなのか」を見つめ直す良い機会でもあります。 
深刻に悩みすぎず、「自分をアップデートするチャンス」と捉えて、前向きに向き合ってみてください。このスランプを乗り越えた先に、きっと新しい成長が待っています。 

EDITOR編集者

RUNNEW 編集部

陸上専門メディアサイト

RUNNEW(ランニュー)は、トラック競技からマラソン、駅伝まで、陸上競技の魅力を深く掘り下げる専門メディアです。陸上を愛するすべての人に、新しい発見と感動を共有します。

SUPERVISOR監修者

近藤 秀一さん

MABPマーヴェリック コーチ

MABPマーヴェリック コーチ 東京大学陸上運動部 長距離コーチ 東京大学在学中、4年時に関東学生連合チームの1区として箱根駅伝に出走(2019) 卒業後はGMOインターネットグループに所属し、ニューイヤー駅伝6区に出走(2021) 競技経験と研究知見の両面から、長距離ランナーの育成・指導に携わっている。