ランニングを始めたばかりの人も、自己ベスト更新を目指すランナーも
共通して突き当たるのがペース設定です。
速く走ればいいのか、ゆっくり走るべきなの?
毎回同じペースでいいのか、それとも変えるべきなの?こうした疑問を持ちながら走っている方も多いのではないでしょうか。
実は、ランニングのペース設定は単なる「スピード管理」ではありません。
ペースはトレーニングの目的を決める「強度の指標」でもあります。
自分の目的やレベルに合ったペースで走ることで、様々なメリットがあります。
今回は、初心者から上級者まで役立つ「ランニングペースの考え方」を解説します。
目次
ペースは「運動のきつさ(強度)」のバロメーター
ランニングにおいて、 「ペース=運動の強度」 と考えるのが基本です。
・ペースを上げる → 強度が高くなる
・ペースを下げる → 強度が低くなる
この強度の違いによって、鍛えられる能力も変わってきます。
そのため、ただ「毎回同じペースで走る」のではなく、目的に応じてペースを使い分けることが重要になります。
「楽なペース」と「きついペース」の役割

ランニングでは、 「楽なペース」と「きついペース」にはそれぞれ役割があります。
ゆっくり走る目的|走るための体づくり
ゆっくりとしたペースは、 筋持久力(走るための筋力)を鍛えることが主な目的です。
例えば「5km走ると筋肉痛になる」という状態では、フルマラソンは厳しくなります。
■ゆっくり走る場合
・有酸素能力の向上
・筋持久力の向上
・長時間動き続ける体づくり
この様な効果があります。
速く走る目的|レース本番への余裕作り
一方で速いペースの練習は 速く走る能力の向上が目的です。
練習では、フルマラソン本番より速いペースで走ることもあります。
■速く走る場合
・LT値(乳酸作業閾値)の向上
・VO₂max(最大酸素摂取量)の向上
・スピード能力の向上
という効果が得られます。
つまり、ゆっくり=体作り 速い=レースでの余裕作りと考えると分かりやすいでしょう。
初級者・中級者・上級者 レベル別ランニングペースの考え方
走力レベルによって、ペースの考え方は変わっていきます。
今回は次の様なレベルに分けてご紹介します。
初級者 フルマラソン未経験
中級者 完走経験あり・タイム短縮を目指す方
上級者 自己ベスト更新を狙う方
初級者|まずは距離と時間を伸ばす
初級者(マラソン未経験者)の方はペースを意識しすぎる必要はありません。
まずは
・長く走る
・継続する
ことを優先しましょう。「軽く会話ができるペース」を目安にするのもおすすめです。
ただし、レース本番ではペース配分が重要になります。前半のオーバーペースには注意が必要です。
中級者|目的を持ってペースを使い分ける
中級者(完走経験あり)の方は、少しずつペースを使い分けましょう。
例えば
・週1回のペース走
・レースペースより少し速い5〜10km
上記の様な練習を取り入れることでタイム短縮や余裕度の向上につながります。
上級者|強度を明確に分ける
上級者は
・低強度
・中強度
・高強度
を明確に分けたトレーニングを行いましょう。
例えば、ジョグ・ペース走・インターバルなどを組み合わせて、課題に応じた練習を行います。
より戦略的なペース管理が必要になります。
スマートウォッチやアプリで「現在地」を知る

自分に最適なペースが分からない場合は、 スマートウォッチやアプリの活用がおすすめです。
最近のランニングウォッチは
・予測タイム
・適正ジョグペース
・LT値
・トレーニング負荷
などを自動で算出してくれます。
その精度も非常に高く、 トップランナーでも活用されています。
例えば、レース前日に表示された予測タイムと、 実際のタイムがほぼ一致したという例もあるほどです。
客観的なデータを活用することで、自分自身の走力の現在地を客観的に把握でき、自信を持ってトレーニングに取り組めます。
まとめ
ランニングのペースは、 走力向上において非常に重要な要素です。
しかし、数字に縛られすぎる必要はありません。
初心者 → 土台作りを優先
中級者 → ペースの使い分け
上級者 → 強度管理と戦略的トレーニング
ペース配分や、ペースを「自分の強度を測る指標」として捉えることは、レベルに関わらず非常に重要です。
数字に囚われすぎる必要はありませんが、速ければ強度が高く、遅ければ強度が下がるというシンプルな原則を理解することが大切です。
自分に合ったペースを見つけることで、ランニングはより楽しく、そして長く続けられるものになります。
ぜひ、自分にぴったりのペースを見つけて、走る楽しさを最大化してみてください。